日本政策金融公庫の新創業融資制度
無担保、無保証人で最大1,500万円まで借りられる!
この言葉を聞いて、耳を疑った起業家や経営者の方は多いことでしょう。
みなさんは「 日本政策金融公庫 」をご存じでしょうか?
日本政策金融公庫は、政府の100%出資で設立されている中小企業向けの金融機関です。
この日本政策金融公庫には「 新創業融資制度 」というものがあり、無担保、無保証人で最大1,500万円まで創業資金の融資を受けることができます。
新創業融資制度の4つのメリット
新創業融資制度は、無担保、無保証人で借りられるだけでなく、次のように様々な利益があります。
1.創業前から借りられる
経営者のみなさまには、会社を設立してから1期、2期様子を見てお金が足りなくなるようだったら融資を考えよう、という方が多いようです。
しかし、会社を立ち上げて1~2年というのは初期投資がかさみ、売上も安定的に計上するのが難しいため、思うように利益が出ないのが実情です。
そのような状況で金融機関に融資を求めても、決算書を見た段階で創業期の不安定な状態で会社の財務内容を評価されてしまい、希望額の融資を受ける事が難しいです。
普通の感覚では実績のない創業期にはお金を借りづらいと感じますが、日本政策金融公庫に至っては、民間の金融機関とは違って、実績がない創業時が一番借りやすいのです。
日本政策金融公庫には基本理念として、「 国の政策の下、民間金融機関の補完を旨としつつ、社会のニーズに対応して、政策金融を実施する 」という基本理念があります。
ですので、政府の方針である新規創業を支援する政策をバックアップする経営方針に従って、実績のない創業者に対しても一定の要件と審査さえクリアすれば積極的に融資を行ってくれるのです。
2.1ヵ月程度で借りられる
新創業融資制度は、申し込み(申請)してからおおよそ1ヶ月程度で融資が実行されます。
自治体や民間の金融機関の場合、申し込みから融資が実行されるまでにおおよそ2ヶ月半ほどかかりますので、新創業融資制度の場合は、それよりも1ヶ月以上も早く事業展開が行えます。
3.大企業並みの低金利で借りられる
日本政策金融公庫の金利は、とても低金利です。
日本政策金融公庫では基準金利を定めており、事業金利は原則としてこの基準金利で貸し出されます。
新創業融資制度の場合は「 基準金利 + 1.2% 」の利率が設定されており、例えば基準金利が2.4%であれば、3.6%が貸し出し金利となります。
基準金利がプライムレート(金融機関が優良企業に対して長期で貸し出す際の金利水準)であるため、大企業並みの低金利が設定されるのです。
まだ創業間もない、あるいはまだ創業していない世間的にはまだ信用を得られていない実績のない会社が、信用も実績も申し分ない大企業とほぼ同水準の金利で融資を受けることができるのです。
4.他の金融機関から信頼が得られる
創業時の融資に成功し、遅延なく返済することで金融機関への実績作りができ、他の銀行からの信頼を得やすくなります。
今後の事業拡大に際し、資金調達が必要になったとき、その築き上げてきた実績のおかげで金融機関からの融資が受けやすくなるのです。
このように「 新創業融資制度 」は無担保・無保証人で融資を受けられるだけでなく、様々なメリットがあります。
従来の感覚からすると非常識とも思える制度ですが、知っている起業家はどんどんこの制度を活用して事業を優位にスタートさせています。
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